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初心者さんでもわかりやすい!コーポレートサイトリニューアルを成功させるための進め方とポイント徹底解説

早速ですが、あなたがコーポレートサイトをリニューアルしようと考えたのはなぜでしょうか?
例えば、

・古い感じがするので新しいデザインに変えたい
・CMSやツールを導入して運用しやすくしたい
・SEO対策がしっかりできるサイトにしたい
・認知度を上げたい
・アクセス数やお問合せ数を増やしたい

このように細かくは色々な思いがあると思いますが、

例えば"古い感じがするので、デザインをおしゃれにしたい" という漠然とした希望の場合、
デザインは最先端のサイトになったとしても、自社のブランドイメージと合わずに、統一性がなくなり思ったような集客ができなかったり、
"CMSやツールを導入して運用しやすくしたい"という要望だけでリニューアルを進めてしまうと、人気と言われているCMSやツールを導入したものの、自社の運用体制とミスマッチで結果費用だけかさんでしまった・・・
という結果になりかねません。

コーポレートサイトのリニューアルは企業のビジネスの成果を最大化する重要なステップです。
また、"リニューアルすること"がゴールになってしまい、公開した後は安心して、以降の運用がおろそかになり、せっかくリニューアルしても、良い効果が生まれなかった…となってしまう失敗例も多くあります。
そうならないように、リニューアルを検討する際には、何が目的なのか、ビジネス目標は何か?を考え、しっかりと事前の準備を行いつつ、サイト制作全体の流れも理解しておく必要があります。

本記事ではリニューアルにおける大切なポイントや進め方を解説しますので、これからサイトリニューアルを検討している方はぜひ参考にしてください。

コーポレートサイトリニューアル前に準備 すること、 頭に入れておきたいこと

企業のコーポレートサイトをリニューアルする際には、事前の準備が成功の鍵となります。リニューアル前に考慮すべきポイントを理解しておきましょう。

■現サイトの課題の洗い出す
現在のコーポレートサイトにはさまざまな課題が存在する可能性があります。これらの課題を明確に把握することが、リニューアルの第一歩です。課題を把握するためには、アクセス解析や競合調査などの各種調査・分析作業を実施します。

■リニューアルの目的を明確に掲げる
リニューアルの目的を明確にすることが重要です。何を達成したいのか、リニューアルによって何を改善したいのかを明確に定義しましょう。例えば、ブランドのイメージ向上、顧客獲得の促進、ユーザーエクスペリエンスの向上など、具体的な目的を設定します。

数値目標を設定する
目標設定はリニューアルプロジェクトの成功に向けての指針となります。具体的かつ測定可能な目標を設定しましょう。例えば、月間訪問者数の増加率やコンバージョン率の向上などが考えられます。

見積もりを取得し予算を確保する
リニューアルプロジェクトの予算を確保し、見積もりを行います。制作費だけでなく、運用やメンテナンス費用も含めて総合的に予算を見積もる必要があります。

見積もりに関してはこちらの記事も参考にしてみてください
Webサイト制作の見積もり・項目解説 相見積もり時の注意点とは?

リニューアル範囲を決める
リニューアルの範囲を明確に定義することも重要です。サイト全体のリニューアルを行うのか、特定のページや機能のみを対象とするのかを決定します。範囲を明確にすることで、プロジェクトの計画を立てやすくなります。限られた予算で全体リニューアルが難しい場合、時期をずらして公開したり、優先順位をつけて順番にリニューアルしていく場合もあります。

■スケジュールを考える
リニューアルプロジェクトのスケジュール感を把握し、計画を立てることも重要です。各作業の所要時間や依存関係、社内チェックをすべき関係部署の数、社内稟議の期間などを考慮して、実行可能なスケジュールを作成します。適切なスケジュール管理により、プロジェクトの遅延や予期せぬ問題を回避することができます。

RFP(提案依頼書)
RFPを作成し、制作会社に提出する準備を行います。RFPはプロジェクトの概要や要件、予算などを明確に示す文書です。
リニューアル成功のカギを握るRFP。これを正しく作成できないと、プロジェクト成功が遠のいてしまいます。
詳細なRFP作成については別記事で解説します。
Webサイト制作の見積もり・項目解説 相見積もり時の注意点とは?

RFP作成の際には、「なぜそうなのか」という理由を持つようにしてみましょう。
RFPを取りまとめる際に「なぜ」を論理的・具体的に説明できるよう準備すると要件がブレなくなり、各社から出てくる見積もりにも統一感が生まれます。

制作会社の選定
適切な制作会社を選定することもリニューアルプロジェクトの成功に欠かせません。信頼性は実績、技術力はもちろん、対応できる守備範囲や柔軟性などを考慮して、制作会社を比較しましょう。

■アクセス解析ツールの導入や検討
リニューアル後のサイトの効果を測定するために、アクセス解析ツールの導入や検討を行います。Google Analyticsなどのツールを活用して、トラフィックやユーザーの行動を分析し、サイトの改善に活かします。

これらのポイントを踏まえて、リニューアルプロジェクトを計画しましょう。リニューアル前の準備がしっかりと行われれば、プロジェクトの成功に大きく近づきます。

コーポレートサイトリニューアル一連の流れと重要なポイント 解説

ここからはWebサイト制作における一般的な流れを解説していきます。

さまざまなプロジェクトにおいて、基本的には以下のような流れでWebサイト制作・リニューアルに取り組みます。

Webサイト制作における一般的な流れ

一般的なサイトリニューアルにあたって、必要となる取り組みをざっくりと①〜⑨に分解し、取り組み内容を整理した図です。

次はこの図をもとに、
戦略・方針策定フェーズの①~④
制作開発フェーズの⑤~⑦
運用・効果測定フェーズの⑧⑨ 

それぞれのフェーズでどのようなことを行うのか解説していきます。

戦略・方針策定

まずは、戦略・方針策定フェーズの①~④です。

課題抽出・要件定義の段階で、Webサイト制作の足場を固める作業です。ここに時間をかけないと、制作フェーズでトラブルが起きる可能性が高いのです。
しっかり悩み抜いて決めることで、制作フェーズを安心して進行できます。

現状分析

以下のようなことを行い、現在のサイトの状況や問題点を詳しく分析します。

定量分析(アクセス解析):
GoogleAnalyticsによるアクセス解析は、ページごとのアクセス数やユーザー数はもちろん、ユーザーが離脱しているページやサイト内の行動、お問い合わせや資料ダウンロードなどのコンバージョンに至る割合などを詳しく解析します。流入キーワードの調査を並行して行う場合もあります。

カスタマージャーニーマップの作成:
サイトのユーザー像(ペルソナ)を設定し、ユーザーがコンバージョンに至るまでの心理変容、行動変容などを記したものがカスタマージャーニーマップです。ユーザーの情報ニーズを明確にし、サイトに求められる役割を定義します。

定性分析(ヒューリスティック分析):
リニューアル予定の
Webサイトに掲載しているコンテンツの内容、情報へのたどり着きやすさ、使い勝手の良さといった観点から、サイトを定性的に評価します。また、アリウープではお客様のビジネス背景、事業以外での活動内容に関するヒアリングを実施するなど、総合的に分析・調査しています。

競合他社分析

競合他社のサイトを調査し、彼らの強みや弱み、施策を把握します。これにより、自社のサイトの位置付けや差別化ポイントを見つけることができます。定性的な分析はもちろんのこと、有料のツールを活用すれば、競合他社のサイトにどのようなキーワードでユーザーが流入しているか、といった調査も可能です。

各種インタビューとフィードバックの収集

社内の関係者や実際のユーザーからのフィードバックを収集し、サイトの課題や改善すべきポイントを把握します。ユーザーへのヒアリングが難しい場合、ユーザーに最も近い営業担当者から情報収集するなど工夫をして、さまざまな視点に基づく意見を取り入れることが重要です。

ターゲット設定、ユーザーシナリオの策定

サイトのターゲットユーザーを明確にし、彼らのニーズや行動パターンを分析します。また、ユーザーシナリオ(カスタマージャーニーマップ)を作成して、サイトでの体験を想定します。

ゴール設定とKPIの定義

リニューアルの目標を明確にし、それらを測定可能なKPI(Key Performance Indicators)として定義します。これにより、リニューアルの成功を評価する基準を設定します。

リニューアル基本方針の策定

リニューアルの方向性や基本的なコンセプトを策定します。

調査から導き出されたデータや見解に基づき、以下のような項目について細かく検討をし、要件を固めていきます。これらは、RFPにも盛り込むべき項目で、プロジェクトの足場を固めるための重要な検討事項です。

例えば以下のような項目について検討をし、要件を固めていきます。

サイトの基本設計

サイトの基本的な設計を行います。これには、情報設計(コンテンツの配置や階層構造の設計)、導線設計(ユーザーのナビゲーション経路の設計)などが含まれます。また、社内の運用体制も含めて、サイトのあるべき姿を多角的に検討します。

サイトの制作・開発

次に、制作開発フェーズの⑤~⑦は以下です。

サイトの詳細設計(情報設計・導線設計)

前段階で決定した基本設計を元に、具体的なページレイアウトや機能の詳細設計を行います。情報設計では、各ページに配置するコンテンツや情報の整理、導線設計では、ユーザーがサイト上でのナビゲーションをスムーズに行えるように設計します。

CMS設計

コンテンツ管理システム(CMS)の設計を行います。CMSはサイトのコンテンツを管理するためのシステムであり、ユーザーがコンテンツを更新・追加できるように設計します。

運用しやすいサイトを構築するためには、CMSで更新する箇所に対して"どのように更新したいか"を踏まえた緻密な設計が重要となります。また、適切な設計をするためには、適切なCMSの選定も大切です。
公開後の運用フェーズにも視野に入れて、CMSを導入・設計しましょう。

CMS選定に関しては、資料ダウンロード 
”自社にはどれが合う?サイト種類別オススメCMS【チェックシート付き】”をご確認ください。

サイト全体のコンセプト策定

サイト全体のコンセプトやブランディングを考慮し、デザインやコンテンツの方向性を決定します。サイトのイメージやユーザー体験を統一するための基本方針を策定します。

デザイン、コーディング、CMS開発

デザインチームがサイトのビジュアルデザインを作成し、それを元にフロントエンドのコーディングが行われます。また、CMSの開発も同時に進行し、コンテンツの管理や更新がスムーズに行えるようにします。

その他ツール導入に関する対応

必要に応じて、サイトに導入する各種ツールや機能の設定や統合を行います。例えば、アクセス解析ツールやSEOツールの導入、お問い合わせフォームやチャットボット、MA(マーケティングオートメーション)ツールの設定などが含まれます。

動作検証、挙動確認、リンクチェック

サイトの全体的な動作や各機能の動作を確認し、問題がないかをチェックします。また、リンクや画像などのURLが正しく設定されているかも確認します。

次は、運用・効果測定フェーズの図⑧⑨にあたる場所について解説します。

運用・効果測定

公開前の注意、公開作業

サイトの公開前に注意すべきポイントを確認し、公開作業を行います。これには、ドメインの設定やサーバーの準備、セキュリティの確保などが含まれます。また、公開前の最終チェックを行い、問題がないことを確認します。

運用の開始

サイトの公開後、運用を開始します。これには、定期的なコンテンツの更新やメンテナンス、セキュリティの監視などが含まれます。また、アクセス解析ツールを使用してトラフィックやユーザーの行動を分析し、サイトの改善や最適化を行います。
サイトの運用に関わる体制やプロセスを確立し、効率的な運用が大切です。適切な役割分担やコミュニケーション体制を整え、「公開したら終わり」ではなく、継続的なサイト運用をしなければなりません。

運用をしていく中で、色々気になる点が出てきた場合、改善すべきポイントを優先順位付けし、効果的な改善を行います。
定期的にアクセス解析を行っている場合、アクセス解析のデータに基づいて優先順位付けをすることが可能です。「なんとなくこうしたい」ではなく、論理的な理由をもとに改善することをオススメします。

予算や人的リソース、事業戦略なども考慮しを考慮し、重要度の高い項目から着手してPDCAを回していきましょう。
これらのステップを順に実行することで、サイトのリニューアルを成功に導くことが出来ます。
リニューアル後も定期的なアクセス解析と改善を行い、サイトのパフォーマンスを維持・向上させることが重要です。

その他注意点と忘れてはいけない確認事項

以下の注意点も、サイト制作・リニューアル時には頭に入れておきましょう。

■サイトの公開手順が関係者に共有されているか:
サイトリニューアル準備に気を取られてしまい、公開の手順が関係者に共有されずに当日を迎えてしまった…というケースも見受けられます。公開時間を迎えたときに焦らないように、公開当日の手順や役割分担、リスク回避に関する検討なども、事前にすり合わせしておきましょう。

■購入漏れの画像はないか:
写真素材やイラストなどを購入する前にページを制作する場合、透かしの入ったを仮置きしておくことがあります。本購入をせず仮置きの状態で公開してしまわないよう、画像の購入についても漏れなく管理しておくと安心です。

■Googleアナリティクスの設定漏れはないか:
Googleアナリティクス(GA4)や、GTM(Google Tag Manager)のタグを設置しただけでは、欲しい数値を計測できない場合があります。

どのようなデータを取得して分析していきたいかを事前に定義し、適切に設定しておきましょう。

■リダイレクトやドメインの設定をしているか:
サイトのURL構造やドメインが変更された場合、古いURLから新しいURLへのリダイレクトを設定することが重要です。これにより、過去のリンクが正しく転送され、SEOの影響を最小限に抑えることができます。

■著作権や所有権が会社側に譲渡されているか:
サイトの制作に関わるコンテンツやデザインの著作権や所有権が適切に管理されていることを確認します。制作会社との契約や取引条件をしっかりと確認し、知的財産権の譲渡が行われていることを確認します。

リニューアル後の注意点もあります。

■SEOの影響と対策:
リニューアル後にSEOの影響が出る可能性があるため、適切な対策を行います。リダイレクトの設定やメタタグの最適化など、SEOに関する施策を検討し実施します。

Google公式のSEOガイドラインなどもありますが、様々なアップデートが定期的に行われるため、常に最新のSEO対策情報を入手し、対応していかなければいけません。
社内で専門的な情報を理解して対策することは大変なので、SEO対策が得意な制作会社担当さんに定期的に運用アドバイスなどをしてもらうのが安心です。

■PDCAを回し続けること:
サイトの改善は一時的なものではなく、継続的なPDCAサイクルを回して行います。定期的な分析と改善を行い、ユーザーのニーズはトレンドはもちろん、自社の事業戦略にも合わせながら、サイトを随時最適化します。



これらのポイントを意識して、リニューアル後のサイト運営に臨みましょう。

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まとめ

コーポレートサイトのリニューアルは、事前の準備と、全体の流れを理解し、一つ一つ丁寧に行う事が成功の鍵となります。
現状の課題抽出から始まり、各種製作、システム開発、公開前のテストや動作確認、運用体制の整備・・・など、サイトリニューアルには様々な検討や作業が必要です。
そして、リニューアル後もSEO対策やPDCAサイクルを継続したりと、サイトの持続的な改善が大切です。

企業のWeb担当者の中には、本来の業務と兼任されている方も多くおられ、全ての工程を抜け漏れなく社内メンバーだけで考え、進行していくことは非現実的とも言えます。
リニューアルを検討している、進め方で悩んでいる・・・などあれば是非アリウープにご相談ください。
リニューアル全体のプロジェクト管理から、アクセス解析だけ、RFP作成のお手伝いだけなど、ピンポイントでのご支援も可能です!

※ご紹介した内容は、進め方の一例です。状況によって変更や各社様々な方法があります。サイト制作、進行の参考となれば幸いです

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監修

Kunihiko Tajima

Account Director /
Manager

CMSに関わる案件を中心に、Web業界で約10年間ディレクターに従事。アリウープでは、プレイヤーとしてPJ管理やCMS構築ディレクションを担いながら、ディレクショングループマネージャーも兼任。
オンオフはしっかりと分け、休日は娘と過ごす時間を大切にしています。