Blogブログ

ブログ
一覧へ戻る

Movable Typeのリプレースのポイント

古くなったり、不具合が出たりしたシステム、ソフトウェア、ハードウェアなどを新しく交換することを「リプレース」と言います。普段サイト運用に使用するCMSにとっても、リプレースは重要なものとなります。定期的にリプレースの必要性を検討し、状況に応じて実行していくことが、サイト価値の最大化につながっていくのです。
そこで今回は、国内5万サイト以上で導入されている商用CMS「Movable Type(MT)」を例に、CMSをリプレースするポイントを紹介していきます。すでにMovable Typeをご利用中の企業の方や、他のCMSからの乗り換えを検討されている方は、参考にしてみてください。

自社にはどれが合う?サイト種類別オススメCMS【チェックシート付き】

一歩踏み込んでリプレースの目的を考える

Movable Type、そしてCMSに限らず、ツールのリプレースの検討は何らかの「問題意識」が発生した時にスタートします。例えばユーザーから不満の声が届いたり、日常的にサイトに触れる担当者が利便性を向上したいと考えたり、あるいは経営層から号令が掛かったりすることもあるでしょう。ただし、どのようなきっかけでリプレースをするにしても重要になるのが「リプレースの目的の決定」をしっかりと行うことです。単に「サイトが古くなったから新しくしたい」「なんとなく使い心地が悪いから改善したい」といったような曖昧なものでは、リプレースが頓挫したり、実行できても間もなく不満が出てきたりする可能性が高くなります。

では、どのようにリプレースの目的を考えていけばいいのでしょうか。

ポイントは「一歩踏み込んで目的を掘り下げる工程を経ること」です。
例えば「サイトが古くなったから新しくしたい」という考えからリプレースを意識し始めた時、「なぜサイトを新しくすべきか」を考えていきます。
すると、「システムが古いとセキュリティ上の問題が出てくるから」「クリエイティブが一時代前のものだとユーザーの興味関心を得られないから」といったように、より具体的な動機が見えてくるはずです。

このように一歩踏み込んで目的を考えていくと、リプレースによって実現したい行動も見えてくるでしょう。
他にも「現行サイトが使いにくいから改善したい」という考えからスタートした時、「サイトの利便性を高めることでユーザーのエンゲージメントを高めたい」「運用面でも使いやすくして担当者の労力を減らしたい」といったことが本当の目的となります。
そして、具体的な目的が見えてくると、「よく更新するコンテンツはhtmlの編集を不要にしたい」「IRコンテンツは社内の承認をCMS内で完結させたい」といったように目的達成のために実施すべきことも見えてくるのです。

目的の見つけ方は様々ですが、1人の担当者だけで考えるのではなく、普段サイトを運用しているメンバーに声をかけてディスカッションするなど、複数人の視点から考えた方が、解決したい問題や目指す方向性を見つけやすいでしょう。
そのために、リプレースの実施については、「プロジェクトメンバーへの共有」を事前に行っておくこともとても大切です。

目的を明確にするからこそ、最適な判断ができる

目的を明確にする必要性について、Movable Typeを例にとってもう少し考えてみましょう。

Movable Typeは、「クラウド版」と「ソフトウェア版」の2つが主流の形態です。

基本的な機能はどちらも同じですが、クラウド版はOSやミドルウェア等のアップデートを開発元であるシックス・アパート社に任せることができる点や管理画面の動作や再構築がスピーディーという特徴があります。

一方のソフトウェア版は、サーバ設定や管理を自社で自由に行える分、高度なカスタマイズが可能になるといった特徴があります。
また、Movable Typeの魅力のひとつに、その機能を拡張させる様々な「プラグイン」があることが挙げられます。プラグインを活用すれば比較的簡単にフォームや会員サイトが作れたり、管理画面を使いやすくしたりすることが可能になります。

こうした特徴を知ると、できるだけ高機能なものを導入し、いろいろなプラグインを活用したくなるかもしれません。
しかし、「あれもこれも」と詰め込んでしまうとコストが掛かりますし、何をすべきかの優先順位の判断を誤り、宝の持ち腐れとなってしまうどころか本当の目的達成を阻害する要因にもなってしまいます。

例えば「自社スタッフの労力を減らしつつセキュリティを高めたい」ということが目的の場合、サーバの監視やセキュリティ対策をアウトソーシングできる「クラウド版」の導入をおすすめします。
「コストは抑えながらも自社への問い合わせを増やしたい」という目的がある場合は、CMSの機能は最小限に止め、コンテンツやフォームの制作・開発に注力すると良いでしょう。
このように、目的を明確にすることがプロジェクトの判断を支え、最適な選択、最適な投資を実現することになるのです。

CMSのリプレースの成功は長期的視野で判断する

ここで注意をしておきたいのが、「サイトの公開=リプレースの成功」と捉えないようにすることです。

リプレースの実施や、それに伴うサイトリニューアルは相応の労力が掛かるのですべての工程を終えて本番公開すると「これでリプレースは成功だ」と考えてしまいがちですが、あくまでもサイト公開はスタート地点に立ったに過ぎないのです。

ではどうすれば成功といえるのでしょうか。
ここで出てくるのが、これまでにも散々触れてきた「目的」です。
CMSに関する担当者の負担を減らし、コンテンツ制作やマーケティング活動に注力したい」
「フォームの離脱率を改善させ、お問い合わせを増やしたい」
「予算削減のためにコストの最適化を図りたい」といった、事前に定めた明確な目的が達成された時こそ「リプレースが成功した」と言えるのです。
そのため、
CMSのリプレースの成否は長期的な視点に立って判断するのが良いと言えます。

まとめ:目的は道標。不安な時はプロに相談を!

今回はMovable Typeを例に挙げてCMSをリプレースする際のポイントを紹介しましたが、基本的な考え方は他のCMSでも同様です。
無償の
CMSよりも有償のCMSの方がプランや機能の幅が広い傾向にある分、判断を迷ってしまうケースが多いかもしれません。
しかしいずれにせよ重要なのは「明確な目的を設定・共有した上で臨む」ことです。
目的さえしっかりと設定できていれば、迷った時の道標になり、成功が近づいてくるでしょう。

ただし、目的を設定する際には、自社のCMSの活用状況を俯瞰的に眺めて課題を洗い出すことや、Movable Typeを始めとしたCMSの知識が必要となります。
上手く目的を設定できないと感じたらプロに相談してみましょう。
アリウープは、様々なCMSのリプレース実績を持ち、またプランのご提案から設計・開発までワンストップでご支援が可能です。ぜひお気軽にご相談ください!

CMS選定・構築の実績ご紹介はこちらから!

CMSに関するお問い合わせはこちらから

監修

Kunihiko Tajima

Account Director /
Manager

CMSに関わる案件を中心に、Web業界で約10年間ディレクターに従事。アリウープでは、プレイヤーとしてPJ管理やCMS構築ディレクションを担いながら、ディレクショングループマネージャーも兼任。
オンオフはしっかりと分け、休日は娘と過ごす時間を大切にしています。

  • 古い記事

    Webマーケティングを外注するメリット・デメリットと発注先選定のポイント

  • ブログトップへ戻る
  • 新しい記事

    GA4の移行・導入準備に必要なチェックシートを活用しよう!移行はいつまでに完了すべき?