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オウンドメディアを始める前に知っておきたい5つのポイント

新型コロナウイルス感染症の影響で、Web領域に掛ける予算が削減されている企業も多いのではないでしょうか。しかしこれからのニューノーマル時代の中で、Webをはじめとしたデジタルマーケティングの重要性はますます増していきます。そうした状況下にあってもWebマーケティングで成果を出していくために注目したいのが「オウンドメディアマーケティング」です。

自社が持つノウハウや技術をコンテンツに落とし込み発信していくオウンドメディアは、多額の予算を掛けずとも成果を挙げられる施策です。だからといって、とにかく始めればいいというわけではありません。事前にしっかりと決め事をしておかなくては無駄になってしまう可能性もあるのです。そこで今回は、オウンドメディアを始めるにあたって知っておきたい5つのポイントを紹介していきます。

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オウンドメディアを始めるメリットと注意点を知っておく

まずはオウンドメディアを運用することによるメリットと注意点を知っておきましょう。メリットとしては、主に次の3点が挙げられます。

メリット1:自社のファンを獲得できる

オウンドメディアでは、自社のノウハウや技術をコンテンツ化したり、業界のトレンドを解説・紹介したりしていきます。そうした情報を通じて自社の実力や魅力を発信していくことで、競合他社との差別化を図ることができます。また各コンテンツを「おもしろい」と感じ、定期的にサイトを訪れてくれる人たちは「自社のファン」と呼べる存在となります。ファンは直接的な顧客になる可能性もありますし、そうではなくともSNSなどでコンテンツをシェアして自社の認知度アップに貢献してくれます。ファンの総数を増やすことは、自社のビジネスを強化することにつながるのです。

メリット2:自社サイトの流入数をアップできる

Webサイトは、(1)自然検索、(2)広告、(3)SNS流入、(4)被リンク流入、(5)直接流入、という5つが主な流入経路となります。このうち(1)の流入数をアップするために行われるのがSEOという対策ですが、オウンドメディアはSEO対策にも効果的なものです。さらに、SNSで話題になるコンテンツを作れれば(3)や(4)の割合も増やせますし、ブックマークをして定期的に訪れるファンを獲得することで(5)の増加にもつながります。そうやって自社サイトの流入数をアップしていくことができれば、反対に(2)に掛ける費用も減らすことができるので、流入数をアップしながらも経費削減を実現できる、一挙両得な施策と言うことができます。

メリット3:自社の資産を構築できる

上述したように、一般的にオウンドメディアでは自社が持つノウハウや技術に関する情報や、業界の最新トレンドなどの情報を紹介・解説していくものです。これらのコンテンツは、社外に対する営業ツールになるのはもちろんのこと、社内スタッフに閲覧してもらうことで知見の共有や社員教育にもつながります。社外だけではなく社内にも好影響を与えられるオウンドメディアは、貴重な資産になりうるものなのです。

このようなメリットがある一方、予め知っておくべき注意点もあります。それが次の3つです。

注意点1:相応の労力が掛かる

自社の知見や技術を発信すればいいと言っても、単に情報を垂れ流しているだけでは閲覧者は増えません。閲覧者の興味を喚起するようなテーマ・切り口を設定し、取り扱う情報の魅力を最大化するような見せ方を考える必要があります。時には撮影や取材などが発生することもあります。最近はスマートフォン一台あれば一定の品質を伴った画像や動画の撮影が可能ですし、文章も作れますから、機材への投資は最低限で構いません。しかし、それらを制作するにはクリエイティブに対する経験や知見など、本業とは異なる労力が必要となるのです。こうした作業を内製していく場合、時間のやりくりや他のスタッフに協力を仰いだりと、様々な調整業務が発生し得ることも考慮しておくべきでしょう。

注意点2:すぐに効果が出るものではない

オウンドメディアを実施する上で最大の注意点が「即効性がある施策ではない」ということです。どれだけいい記事・コンテンツを制作しても、ある程度の期間継続的に発信をしていかないとSEO効果は向上しません。近年、SNS上で爆発的に記事が拡散される、いわゆる“バズる”ことで一時的に莫大な流入数を獲得する事例もありますが、それでも継続的にサイトに訪れてもらうために良質な記事を配信し続けなければ“一発屋”で終わってしまいかねないのです。
また、あまりに“バズる”ことを意識しすぎて奇をてらったことばかりしてしまうと 良くない方向に“炎上”してしまい、一瞬で企業としての信頼を失ってしまうこともあるので注意が必要です。

取り扱う情報の種類などにもよりますが、目に見える効果が出るのは「半年以上」「100以上の記事・コンテンツ」が目安だと考えられています。こうした事実は、Web担当者だけではなく、自社の上層部や同僚などにも理解しておいてもらうことが大切です。

注意点3:質の低いコンテンツだと逆効果

一方で、“ただ続ければいい”わけでもありません。むしろ、質の低いコンテンツばかりを制作し続けていると、ユーザーだけでなく検索エンジンからも嫌われてしまい、サイト全体の評価を落とすことにも繋がりかねません。ここで言う質の低いコンテンツとは、例えば以下のようなものです。

・文字数など情報量が極端に少ない

・記事タイトルと内容が一致しない(いわゆる“見出しサギ”のようなコンテンツ)

・独自性や専門性、信頼性がない

こうしたコンテンツは、目視による内容のチェックの他、ページビュー数や滞在時間、離脱率、直帰率などの指標を見ていくことで把握できます。極端に数値が悪いコンテンツは、検索エンジンに低品質と評価されている可能性が高いので、改善策を考えるべきでしょう。

なお、コンテンツ制作時に鍵となるのが「キーワード設定」です。ユーザーが検索しやすい、あるいは興味を掻き立てるようなキーワードを選定し、そのキーワードを軸に制作していくと、効果的な記事を作れるはずです。
アリウープでは、「キーワードファインダー(https://keywordfinder.jp/)」というツールを活用することで、ユーザーが求めるキーワードを選定し、ターゲット層に響くコンテンツを制作しています。これは検索ボリュームの多いキーワードを簡単に可視化したり、関連キーワードを抽出してアイディアの幅を広げることに役立てたりできるものです。
こうしたツールを使っていくと、自ずと品質の高いコンテンツ制作につなげていくことができるでしょう。

オウンドメディアを運営する目的・目標を明確に定めておく

オウンドメディアは、多額の投資をしなくても始められる上、認知度アップや自社のレガシーとして遺していける――こう書くと、オウンドメディアを始めない理由はないようにも思えます。しかし「目先の利益を上げたいから」「競合他社もやっているから」「予算的にオウンドメディア以外の施策ができなそうだから」といった曖昧な理由でスタートしてしまうと、コンテンツの方向性を定めることはもちろん、成果を上げることもできません。なぜオウンドメディアを始めるのか、オウンドメディアを通じてどのような成果を得たいのか、明確な定義が必要です。
例えば以下のようなものが考えられます。

【オウンドメディアの目的例】

(1)自社や自社製品の認知度アップ

(2)新規顧客の獲得

(3)既存顧客のエンゲージメントアップ

(4)採用強化

(5)直接的なマネタイズ

(1)や(2)が目的ならば、自社が持つ強みや、自社製品の優秀さをアピールするようなコンテンツが必要になりますし、(4)であれば社内の雰囲気などを伝える写真、動画をメインとしたコンテンツが必要となります。このように目的を定めるからこそコンテンツの方向性も決められるのだということを知っておきましょう。

さらに、具体的な制作を進める前にはKPIの設定も欠かせません。例えば、認知度アップが最終目的であれば、PV数や自然検索での流入数が増えていると、一定の成果が出ている証拠となります。このような目標をいくつか設定することで、サイトの目指すべき姿とゴールへの道筋を浮き彫りにしてくれるのです。
さらにKPIとして目指すべき数字を明確にすることは、制作スタッフ間で意識の共有や、社内への説得材料獲得にもつながるため、ぜひとも取り掛かっておくべきものだと言えます。

オウンドメディアのターゲット層を決めておく

「目的・目標の設定」に関連していますが、どのような趣味趣向・属性の人に記事を見てもらいたいのか、サイトの「ターゲット層」も予め決めておかないと成果を上げるコンテンツは作れません。例えば自社のサービスや業界に対してある程度の知識を有している人をターゲットにするのか、それともまったくの初心者をターゲットにするかによってつくるべきコンテンツは変わります。前者なら専門的なコンテンツが刺さる可能性が高いですし、後者ならより基本的な情報で業界全体に対する興味を喚起するようなコンテンツや、場合によっては業界・自社とは関わりが薄くともおもしろいと思えるような情報を取り扱っていくことも手法の一つです。

ターゲット層を決めるには、定量的・定性的なデータを活用して“象徴的な顧客像”であるペルソナを設計していくといいでしょう。ペルソナはユーザーに対する理解を深めるだけではなく、関係者間で共通認識を抱くためにも有効なものだからです。

※わかったふりをしていませんか? Webマーケティング用語集 「ペルソナ」とはhttps://www.alleyoop.co.jp/blog/298/

またペルソナ設定の際には、ユーザーがどのような検索キーワードで自社メディアに訪れるのかを考え、ペルソナごとに設定していきます。例えばWebマーケティングに関するオウンドメディアであればWeb制作会社のスタッフや企業の運用担当者などがメインの読者層となりますが、前者の場合は「レスポンシブ対応」「UX設計」など、より技術的でピンポイントなキーワードで検索をする可能性が高いですし、後者の場合は「Webコンサルティング」「コンテンツ制作」など広範なキーワードで検索をする可能性が高いと言えます。このようにユーザーが求めるキーワードを予め把握できれば、サイト全体の方向性や、コンテンツ企画のヒントにもなるでしょう。

こうしたキーワードは、実際のターゲット層に近い人に対してアンケートやヒアリング調査をするのはもちろんのこと、前述の「キーワードファインダー(https://keywordfinder.jp/)」のようなツールを活用していくと、精度の高いものをピックアップできるはずです。

オウンドメディア成功のためには社内の協力を得られるようにしておく

ここまで度々記載してきているように、オウンドメディアは自社が持つ知見やノウハウをコンテンツ化し、社会にアピールしていく場です。そうしたコンテンツはWeb担当者がひとりで頑張ってもつくれるものではありません。全社的な連携体制を築き、時にはヒアリングをさせてもらったり、アンケートを取ったり、あるいは記事を書いてもらったり、動画に出演してもらったりすることも必要です。そこまでやってこそ、自社の実力や魅力が伝わるコンテンツをつくることができるのです。
したがって、事前にオウンドメディアの制作意義を社内に共有し、協力を得られるようにしておきましょう。

オウンドメディアを成功させるために場合によってはプロの手を借りる

ここまで内製を前提としてオウンドメディアのポイントを紹介してきました。もちろん自社だけでコンテンツ制作が完結できれば費用も抑えられますし、コンテンツ制作のノウハウも蓄積できるなど、副次的な効果も期待できます。しかし、文章作成や写真・動画の撮影といったことは専門的なスキル・知識が必要です。とくに記事作成の際はSEO視点でのライティングが重要になります。

無理に自分たちだけで作ろうとしても、結果的に低品質なものしか作れなかったり、時間ばかりが掛かって他の業務に影響を及ぼしてしまう可能性があります。そのような本末転倒な自体に陥ってしまうなら、ある程度の費用を掛けてでもプロの手を借りるべきでしょう。その方が結果的に低コスト・低リスクでコンテンツをつくることができますし、専門的な知識・技術がある分高い効果も見込めるでしょうます。

また、第三者の視点から自社を見ていくことで、自分たちにとっては当たり前のことであっても、実は社会的価値が高いノウハウや技術に気づける可能性があります。そうした気づきを得るためにも、プロの手を借りる意義は大きいのです。

アリウープはこれまで多くの企業のオウンドメディア制作に携わってきました。コンテンツ制作はもちろんのこと、目的設定やKPI設定などのコンサルティング業務から請け負うことができますし、「いずれは社内でオウンドメディア運用をしていきたいので初めにノウハウを知りたい」といったご相談も対応可能です。

これからオウンドメディアをつくっていきたいとお考えの方はぜひご相談ください!

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