GA4の移行・導入準備に必要なチェックシートを活用しよう!移行はいつまでに完了すべき?

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今や企業のWeb担当者やマーケターにとって、効果的なWeb広告選びはビジネスの成功に欠かせない要素となっています。
各企業は競争の激しい市場で顧客の目を引き、関心を喚起し、最終的に売上を伸ばすためにWeb広告を活用しています。
しかし、顧客の購買行動はとても複雑で、関心を持つユーザーのニーズを的確に捉えることが求められるため、Web広告運用は容易ではありません。
この記事で効果的なWeb広告の選び方を学んでいきましょう
Web広告を選ぶ難しさは、大きく分けると以下の点に起因しています。
ターゲットは、多様な層から構成されています。異なる年齢、興味関心、購買行動を持つ顧客を満足させるためには、正確なターゲティングが必要です。ターゲットの好みやニーズを的確に把握し、それに基づいた広告メッセージを作成する必要があります。
Web広告の媒体は多岐にわたります。検索エンジン広告、ソーシャルメディア広告、ディスプレイ広告、動画広告…などさまざまな選択肢があります。
各媒体の特徴を理解しつつ、媒体に合った広告戦略を構築し、確実にターゲットに届けるには戦略的な判断を要します。
広告予算をどこに・どのように分配するか…頭を悩ませる方も多いのではないでしょうか。
広告運用の効果を正確に測定し、投資対効果(ROI)を確保することは、企業のマーケターにとって重要な課題です。広告に使う予算の適切な配分と、どの広告チャネルが最も効果的であるかを判断する難しさがあります。
同業他社も同じようなWeb広告を展開しており、差別化が求められます。自社のブランドや価値を際立たせるために、独自のアプローチやクリエイティブな広告戦略を考案し続けることは容易ではなく、ビジネス戦略の一環として深く考える必要があります。
上記からわかるように、有名だからという理由で配信媒体を選んだり、やみくもに費用をつぎ込んでも、効果は出ません。
では、効果的にWeb広告運用・配信をするにはどのように考えていけばよいでしょうか?
本記事では、ターゲット別・目的別の広告媒体選びの基本をマーケティングファネルを軸に解説していきます。
マーケティングファネルとは、顧客の購買過程をトップファネル(認知)からボトムファネル(購入・申し込み)までの段階に分けて理解し、それぞれの段階に合わせた戦略を展開するフレームワークです。
顧客がどの段階にいるかを正しく把握することで、最適な広告戦略を検討できます。
マーケティングファネルの中でもよく使われるのが、
1.認知
2.興味・関心
3.比較・検討
4.購入・申し込み
と4つに分かれる、”パーチェスファネル”と呼ばれる以下の図です。
「パーチェス(purchase)」は「購入」、「ファネル(funnel)」は直訳すると「漏斗」という意味です。上の"認知"の層が一番広く、一番下の"購入・申し込み"に近づくほど狭く、数が減っていく様子を表しています。
では、各階層について簡単に説明します。
・認知
顧客はあなたの商品・サービスの存在や提供する価値を知る段階。図の一番広い入口であるように、ここで多くの人々に知ってもらう必要があります。この入り口の数が少なければ見込み客はうまれず、中々最後の購入・申し込みにたどり着きません。
・興味・関心
顧客は詳細情報を求めています。解決策などを提供し、関心を引き続け、購買意欲を高めることが重要です。
・比較・検討
顧客は他の選択肢と比較し、最適な選択を模索しています。競合優位性を強調していく段階です。
・購入・申し込み
顧客は決定を下し、購入意向を示します。たとえば簡単な手続きや、特典提供が効果的になります。
このようなパーチェスファネルの考え方を理解することにより、どの部分がボトルネックとなって購入・申し込みに繋がっていないのか、次にどんな施策を打てばいいのかが検討しやすくなります。
マーケティングファネル(パーチェスファネル)の概要が理解できたら、次は実際にどの階層ではどの媒体が効果的か、いくつか配信先をピックアップしてご紹介していきます。
※主なWeb広告の特徴については基礎から学ぶWeb広告〜メリットやデメリット、種類・運用について解説〜 こちらの記事もご覧ください
初めてブランドに触れる顧客をターゲットとした広告戦略が必要です。SNS広告や記事広告を利用し、幅広くブランド認知をしていくことが重要です。
皆さんご存じのFacebook、X(旧Twitter)、Instagramなどがあげられます。有用なコンテンツは、ユーザーによってシェアされやすいものです。
興味を引くストーリーや魅力的なビジュアルのコンテンツがSNSでシェアされることで、企業(商品)の露出が拡大し、新たな顧客層にもアプローチできます。
Webページやオンラインメディア上で、そのコンテンツと調和して自然に見える広告形式のことを指します。記事広告は、通常の広告とは異なり、メディアのコンテンツに溶け込んでいるため、ユーザーに対して広告とは感じさせにくく、情報提供やエンターテインメントとしてストレスなく受け入れられることを目指します。
有名なところでは、NewsPicsがあげられます。
NewsPicsはユーザー・会員数約792万人※の国内最大規模の経済ニュースプラットフォームです。登録者の平均年齢が若く、次世代のビジネスリーダー層になりうる一定以上の役職・年収のユーザー割合が高いため、多くのビジネスマンにリーチできることが想定されます。(※2023年8月現在)
記事広告は、少ない情報やキャッチコピーだけでは商品の魅力が伝えにくいような商材に特に向いています。記事という特性上、商品やサービスの特徴をある程度の文章量で効果的に伝えることができるのです。
顧客の関心を高めるための広告戦略が重要です。
この階層におすすめなのはディスプレイ広告やリターゲティング広告です。
広範囲のユーザーに広告を見てもらいやすいため、潜在層へのアプローチに向いています
ディスプレイ広告とはWebサイトやアプリ内の広告枠に表示されるテキストや画像・動画などの広告です。
広告作成時に広告タイプを選択することで、さまざまな種類の広告を作成できるのも魅力です。
性別、年代などターゲットに合わせた配信や、興味関心、購買意向、サイトに訪れたことがあるユーザーへの配信などが出来るため、広告の効果を最大化し、適切なユーザーにアプローチすることができます。
ディスプレイ広告の二大ネットワークとして、Googleディスプレイネットワーク(GDN)、Yahooディスプレイ広告(YDA)があげられます。
Googleディスプレイネットワーク(GDN)
Googleディスプレイネットワーク(以下GDN)は、Googleが提供する広告配信プラットフォームで、Googleと提携している3,500 万ものWebサイトやアプリ、Google の所有するサービス(YouTube や Gmail など)を閲覧しているユーザーにアプローチできます。
※Googleアドセンスを利用しているWebサイトの広告枠に配信
Yahooディスプレイ広告(YDA)
Yahooディスプレイ広告(以下YDA)は、Yahoo Japanが提供するディスプレイ広告プラットフォームです。Webサイトやアプリ内で広告を表示し、多様な広告フォーマットとターゲティングオプションを活用して広告キャンペーンを展開できます。
似たようなプラットフォームにも見えますが、違いはどういったことがあげられるでしょうか。
ざっくりと、以下のような違いがあります。
GDNの場合、GmailやYouTubeや、Google AdSenseとパートナーシップを結んでいる食べログなど、多くのWebサイトやアプリが含まれます。
YDAの場合、yahoo!JAPANやyahoo!オークション、Yahoo!知恵袋などへ広告出稿できます。
GDNとYDAを使い分ける場合は、配信先・掲載サイトによってユーザー層が違ってくるので、各広告プログラムの特徴とニーズについて把握しておきましょう。
GDN、YDAで掲載可能な広告フォーマットは、テキスト、画像、動画が利用できますが、画像のサイズやテキストの文字数など少し違いがあります。両方配信しようとしても、同じクリエイティブを使えない場合もあるため注意が必要です。
GDNとYDAどちらも属性や興味、リターケティングなどターゲティングできる手法はほぼ同じですが、以下のような異なる点もあります。
まずユーザー設定でいうと、GDNとYDAでは一部ターゲティングできる項目が違ってきます。デモグラフィック(年齢や性別など)情報においてGDNは「子供の有無」「世帯収入」を設定出来ますが、YDAでは出来ません。逆にYDAではGDNより細かく年齢をセグメントできます。
そのほか、YDAのみの機能「サーチターゲティング」は、ユーザーが過去に検索したことのあるキーワードに基づいて広告配信もできます。
このように、GDNとYDAとで少し異なります。
ちなみに、GDNかYDAどちらで配信すればよいか悩んでいると相談を受けることもあります。
それぞれ配信されるサイトが異なるため、できるかぎり多くのユーザーに商品やサービスを知ってもらうためには、GDN・YDA両方押さえておきましょう…と言いたいところですが、限りある予算です。
どちらのプラットフォームが提供する配信先、広告フォーマットやターゲティングオプションが目的に適しているかを確認して選定してみましょう。
Webサイトやアプリを訪れたことのあるユーザーに対して、再度広告を表示します。具体的には、ユーザーがあなたのサイトを訪れ、特定の行動(例:商品閲覧、カートに追加、購入など)を起こした際に、そのユーザーに対して後続の広告を表示する仕組みです。
例えば、Facebook、Instagram、LINEなどが当てはまります。
ユーザーがすでに興味を持っている商品やサービスに対して再度広告を表示することで、関心を持っていたユーザーにアプローチし、購買やコンバージョンの可能性を高めます。
広告を繰り返し表示することで、ブランドや商品の認知度を向上させ、ユーザーが購買の際にあなたの商品やサービスを選ぶ可能性を高める効果があるということです。
リターゲティング広告は、過去のユーザーの行動履歴に基づいて効果的な広告を配信する手法であり、ターゲットユーザーとの関係を強化し、コンバージョンを促進するための重要な戦略の一つです。
特に興味・関心の階層では"問題解決の提案"も効果的です。広告内での情報提供やコンテンツへの誘導をしていきましょう。
顧客が比較検討を行う段階です。
比較サイトやショッピング広告を活用し、競合優位性をアピールしましょう。
複数のショップやサイト、企業などから、近しい商品・サービスを並べ、機能や価格などをわかりやすく一度に比較できるサイトです。
価格.com、BOXILなどがあげられます。
比較サイト自体に集客力があり、"この商品を探している" "この課題解決したい"など目的をもったユーザーに多く閲覧されるため、おすすめの媒体となります。
しかし、このような有名サイトは競合も多く、自社が埋もれてしまう可能性も出てきますので打ち出す内容には注意が必要です。
オンラインストアやECプラットフォームで販売されている製品や商品の情報を、画像や価格などの要素を含んだ広告形式で表示するものです。こうした広告は、ユーザーが具体的な商品を検索したり、比較したりする際に表示され、購買意欲を刺激します。
Googleショッピング、Amazon、楽天などです。
価格提示やわかりやすい購入(申し込み)手続きの案内などが効果的です。
商品情報の明確さによって、ユーザーの購買意欲を喚起し、オンライン販売の成果を向上させるのに役立ちます。
では、これらを踏まえたWeb広告の選び方のポイントをお伝えいたします。
顧客のファネル段階(階層)に合わせたターゲティングが重要です。ターゲットを明確にすることで、その層の関心やニーズに合わせた広告メッセージを作成できます。まずはターゲットの整理を行い、広告メッセージやコンテンツを適切にカスタマイズしましょう。
ターゲットの洗い出しにはサイトへの流入キーワードの確認や、各種分析ツールでの動向調査、ペルソナの作成などが有効です。
ターゲットを正しく設定することで、興味を持つであろう人々に広告を提示できます。その結果、クリック率やコンバージョン率が向上し、より効果的な広告運用が可能となります。
Web広告で押さえておきたい主な課金形態は以下となります。よく使われる用語をしっかり理解しておきましょう。
CPC
クリック単価と呼ばれ、 広告がクリックされた数に応じて料金が発生する課金形態です。クリックを通じて実際の訪問者を獲得する際に利用されます。主に検索広告やディスプレイ広告で採用されており、Web広告で最も一般的な課金形態です。
CPM
インプレッション単価と呼ばれ、 広告が1,000回表示される毎に料金が発生する課金形態です。広告表示回数を増やすことを重視する際に選ばれます。主にFacebookやLINEなど、SNS広告などで使用されます。
CPE
Cost Per Engagementの略で、エンゲージメント毎のコストを意味します。
主にSNS広告で使われ、広告を見る・クリックする・シェアする・フォローする…など、広告に対して特定のアクションを実行した場合にのみ支払う形式です。
CPA
Cost Per Actionの略で、顧客獲得単価を意味します。特定のアクション(例: 登録、購入、申し込み)が行われた数に応じて料金が発生する課金形態です。広告の成果に直接的な関与がある場合に使用されます。
CPV
Cost Per Viewの略です。動画広告で利用され、動画が一定の時間視聴(再生)された数に応じて料金が発生する課金形態です。主にYouTubeなどで使用されます。
媒体によって視聴の定義が違い、秒数でのカウントもあれば、最後まで視聴されたものだけをCVとするものもあります。
マーケティングファネル(パーチェスファネル)を軸に見てきましたが、Web広告は各階層で適切なメッセージを伝えることが求められますし、コンテンツの質も顧客の関心を引きつける重要なポイントです。
世の中に溢れている大量な広告に埋もれないよう、ターゲットの関心や課題に関連した内容を提示することで、その広告に対する興味を高めていきましょう。
有益な情報や知識を提供するコンテンツは、顧客にとって価値のあるものとなります。顧客が広告を通じて何か新しいことを学ぶことができれば、その広告に対する信頼や好印象を与えることもできるのです。
このように、メッセージのカスタマイズとコンテンツの質の両方が、顧客とのエンゲージメントを高め、広告の効果を最大限に引き出すために欠かせない要素です。
マーケティングファネル(パーチェスファネル)をベースにしたWeb広告選びは、ターゲットの明確化や適切なメッセージの提供、課金形態の理解などを通じて効果的に行う必要があります。
適切なターゲティングと価値あるコンテンツは、顧客との関係構築において不可欠な要素となります。これらの要素をバランスよく組み合わせることで、成功する広告戦略が構築できるでしょう。
また、予算やリソースの関係ですべての階層に向けて広告配信できない場合もあると思いますが、訴求したい商材やサービスのターゲットと照らし合わせて、どこが適しているか、優先順位が高いかをしっかり判断しましょう。
自社の商材やサービスとの相性をしっかりと検討し、運用する必要があるため、"どこから手をつけてよいかわからない…"とお悩みの方は広告運用のプロに相談するのも手です。
アリウープでは、Webサイトの分析や調査を専門とするマーケティングチームのメンバーがアクセス解析や各種調査データをもとに、最適な配信媒体やキーワード選定を行い、運用のサポートをいたします。
戦略的な広告選びを実践していくことで、顧客との信頼を築きながら成果を上げていきましょう!
以下ダウンロード資料では、今回取り上げたWeb広告媒体以外にもマーケティングファネルを軸に、
各階層向けの広告媒体をピックアップしています。
ぜひWeb広告媒体選定にお役立てください。