GA4の移行・導入準備に必要なチェックシートを活用しよう!移行はいつまでに完了すべき?

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インターネット上で自社の商品やサービス等を広めたい時に有効な施策のひとつが、ポータルサイトやメディアサイト、検索結果画面やSNSなどの媒体に広告を表示させ、自社サイトに誘引できる「Web広告」です。新聞やテレビといったマスメディアに出稿する広告よりも費用は安価で済み、セグメントも細かく決められるため、上手に出稿すれば高い費用対効果を得ることも不可能ではありません。
ただし、Web広告には多くの種類があるため、出稿経験が無い方にとってはどれを選べばいいのかわかりにくいところがあります。
また、広告を運用していく上で専門的な知識が求められるシーンもあるため、事前の準備も必要となります。そこで今回は、Web広告のメリットやデメリット、広告商品の種類など、Web広告の基礎をしっかりと紹介していきます。
まずはWebサイト広告のメリットとデメリットについて紹介します。テレビや新聞といったマスメディアに出稿するマス広告と比較しながら見ていくと、次のようなメリットとデメリットがあります。
【Web広告のメリット】
マス広告、中でも不特定多数の人の目に触れることが期待できるテレビへの広告出稿は高額な傾向にあります。特に民放キー局に出稿しようとすると数百万円以上掛かることも珍しくありません。さらに、動画素材を制作する費用や労力も掛かるため、合計で1000万円以上掛かるケースもありますし、有名タレントを起用するとなるとその出演料等も上乗せされます。
一方でWeb広告の場合、広告の種類によっては素材作成に大きな費用や手間を掛けずとも出稿が可能です。また、基本的にユーザーがその広告を見た回数や、広告を経由して目的となるサイトに訪れた回数に応じて費用が発生する仕組みのものが多い点も特徴です。あらかじめ費用上限を設定して出稿すれば予想外のコストが発生する心配もありません。
なお、Web広告でも、数百万円〜数千万円という高額の費用を掛けて大手ポータルサイトと連動して大規模広告を展開するということも可能です。
Web広告は、「ユーザーの属性」「検索キーワード」「閲覧したコンテンツ」「使用しているデバイス」「Webを見ている場所」などの情報をもとにターゲットを絞り、広告を出稿することが可能です。細かくターゲティングを絞っていくとそれだけ広告を目にする人は減りますが、その分広告に興味関心が高いと思われる層へアピールができるため、より成果につながりやすくなります。
マス広告には閲覧者の反応を収集するまでに時間が掛かるという難点があります。しかしWeb広告は、広告が表示された回数やクリックされた回数、コンバージョンに至った数などはリアルタイムに近い形でチェックできるので、それだけ素早く効果測定が可能となり、ビジネスにおける判断を早めることにも貢献します。
また、Web広告は出稿中でもデザインやキャッチコピーといったクリエイティブを変更可能なものが多いため、思ったような反応が得られていない場合には、広告クリエイティブを修正したり、キーワードを調整したりすることで改善をしやすいという特徴も持っています。
【Web広告のデメリット】
メリットで「少額からスタートができる」と記載しましたが、その反面、競合が多いキーワードを設定して出稿すると、その分広告をクリックされるための単価が高くなってしまいます。クリック単価を下げるには、競合が多い「ビッグキーワード」を避けたり、「品質スコア」と呼ばれる広告の品質目安を意味する数値を向上させたりするなど、専門的な対策が必要となります。
例えば出稿する際のキーワード選定や予算上限の設定は、“なんとなく”でやっていては思うような効果は得られません。広告の効果測定を行うにしても、表示回数やクリック回数が高いか低いかを判断するには広告運用経験が必要となります。また、広告クリエイティブを改善する際にも、ユーザーがクリックしやすいキーワードやキャッチコピー選定、デザイン作成にはノウハウが求められます。このように、広告運用には一定の知識やスキル、経験が求められるのです。
続いて、現在主流となっているWeb広告について、それぞれの特徴を紹介します。
リスティング広告は、GoogleやYAHOO!などの検索エンジンの結果画面に表示される広告で、「検索連動型広告」とも呼ばれています。特定のキーワードに関連する検索を行ったユーザーに対して広告を表示するものです。リスティング広告には以下のような特徴があります。
・テキストだけで出稿できるので、出稿までの作業が簡単
・リアルタイムに成果を確認できるので改善がしやすい
・自社に関連するキーワードで検索したユーザーに表示されるので、効果が得やすい
・クリック課金なので無駄な費用が発生しにくい
・少ない金額からスタートできる
こうした点からもWeb広告初心者におすすめしやすい広告ですが、その反面、競合が多いビッグキーワードで出稿するとクリック単価が高くなってしまうので、キーワード選定やスピーディーな改善などが求められます。
一度自社のWebサイトを訪問したことのあるユーザーに対して表示する広告です。広告の形式としてはバナー画像を表示させる方式もあれば、テキスト広告を表示させる形式もあります。特徴としては以下のような点が挙げられます。
・興味関心の高いユーザーにアプローチできるので、成果につながりやすい
・繰り返し広告を表示させるので、認知度向上にも結びつく
・繰り返し表示される分、ユーザーから忌避される可能性もある
なお、リターゲティング広告は「Cookie」というブラウザ内に保存される情報をもとに追跡をしていますが、個人情報保護の観点から、近年Cookieの取り扱いに規制が掛かるようになっています。そのため、今後リターゲティング広告のあり方には大きな変化が生じる可能性もあります。
自社サイト以外のWebサイトやアプリなどの広告枠に表示する広告のことで、「アドネットワーク広告」とも呼ばれます。テキスト広告もありますが、画像広告や動画広告が中心であり、ユーザーに視覚的に訴えることができる点が特徴です。
・優れたクリエイティブやユーモアなクリエイティブを作ることで話題になることも可能
・デザインや動画制作スキルが求められるため、広告素材作成費用が掛かる
・視覚的に訴えられるので、潜在顧客へのアプローチが可能
・その反面、コンバージョンなどの成果にはつながりにくい
ディスプレイ広告同様、第三者のWebサイトやアプリなどの広告枠に表示する広告ですが、ディスプレイ広告よりもコンテンツに溶け込んだ形で表示されるため、自然なクリックを誘引できる特徴を持っています。
・通常のコンテンツに溶け込んだ形で表示されるため、クリックされやすい
・掲載媒体のコンテンツに近しい形のデザインが求められるため、クリエイティブの自由度は低い
・費用は出稿媒体によって変動がある
なお、通常コンテンツに溶け込みやすいということは、ユーザーが広告と認識しづらいという意味でもあります。そのため、広告周辺には「PR」表記を付けて広告であることを明示し、“ステマ”と取られないように注意が必要です。
ユーザーに何らかの行動を取らせ、その対価としてポイントなどの報酬(リワード)を支払う形の広告です。ユーザーに取らせる行動は複数ありますが、動画広告の閲覧、アンケート回答、指定のアプリのインストールといったものが主流と言えます。
・自社サイトの誘引以外の目的に活用しやすく、特にアプリのインストール数を伸ばしたい時に有効
・アプリは使われやすくなり、動画広告も最後まで閲覧されやすくなるので、認知度向上に貢献する
・もともと興味がなかった層にも届く分、商品やサービスの評価が下がりやすくなる
主にメディア系のWebサイトとタイアップをして、自社の商品やサービスをPRする記事コンテンツを制作する広告です。記事制作に労力は掛かりますが、プロのクリエイターの力を借りて商品・サービスの魅力を発信することが可能であり、他の広告や自社サイトではリーチできない潜在層や無関心層にアピールできる特徴があります。
・メディアの信頼度に応じて、自社商品・サービスの信頼度も得やすい
・コンテンツ制作のプロの手で自社商品・サービスを訴求してもらえるため、新たな魅力をアピールできる
・記事の制作には時間も費用も掛かる
・コンバージョンにつながるとは限らない
Facebook、Instagram、X(Twitter)、tiktokなどのSNSに表示する広告のことです。タイムラインやストーリーズなどに溶け込ませながら表示できるので、認知拡大に貢献しやすい点が特徴です。また、無関心層や潜在層へのアピールがしやすいのと同時に、ターゲットユーザーのセグメントを細かく設定することも可能なため、より自社に興味関心が高いと思われる層へのアプローチが可能です。
・少ない金額からスタートできる
・拡散されやすいプラットフォームのため、クリエイティブや内容によっては広告自体が大きな話題を集めることもある
・その反面、広告内容によってはユーザーから忌避される可能性もある
・自社の商品・サービスの利用者層と異なるSNSを選定すると効果が得にくい
主にYouTubeなどの動画プラットフォームに配信する広告です。文字通り動画形式で配信される広告で、商品・サービスの詳細を説明できる、バナー広告やテキスト広告では伝えづらい世界観を表現できるといったメリットがあります。クオリティが高い動画広告の場合、大きな話題を集めることで商品・サービスだけでなく、自社自体のブランド価値向上まで伝わる可能性もあります。
・無関心層や潜在層にアピールしやすい
・動画制作のスキル、費用が必要となる
・クオリティの高い動画を作れば、想定以上の効果を得られることも
・その反面、動画内容によってはユーザーから忌避される可能性もある
・一度動画を制作すれば、広告出稿を取りやめても自社サイト内に掲載することが可能
Spotifyやradikoなどの音声プラットフォームに流す広告のことで、「オーディオアド」とも呼ばれます。ラジオ広告との違いは、あらかじめセグメントを設定できるため、ユーザーに合わせた広告を配信できる点です。
・動画広告と違ってスキップができないため、ユーザーにリーチしやすい
・認知拡大に貢献しやすい
・音声プラットフォームが発展途上のため、掲載媒体が多くはない
この広告はまだ市場は小さいものの、音声プラットフォームの拡大に伴って今後注目を集めていくでしょう。
文字通り電子メールを通じて配信する広告のことです。対象となるのは自社商品・サービスの利用者や会員が主であるため、既存顧客の抱え込みやリピート強化などに効果を発揮する広告と言えます。
・既存顧客が中心のため、成果につながりやすく、不快感も与えにくい
・開封されなければ成果につながらない
ここまでWeb広告の種類とそれぞれのメリット・デメリットなどに触れてきましたが、種類に限らず共通して注意しておきたいこともあります。それは次の3点です。
各Web広告の紹介でも触れたように、広告によってリーチするユーザー層は異なります。その前提がズレてしまうと、どれだけいい広告クリエイティブを制作し、どれだけ戦略的に臨んでも思うような効果は得にくくなってしまいます。そのため、自社の目的を叶えやすい広告を選定することが重要だと心がけましょう。
なお、広告の選び方などに関しては、今後別の記事で紹介予定です。
文中でも少し触れましたが、リターゲティング広告を始めWeb広告との関係が深かったCookieを規制する動きが加速していることは、これからのWeb広告のあり方に大きな影響を与えることが予測されます。そのため、Cookie規制の動向には注意が必要です。
Web広告はフレキシブルな動きができる分、配信中の調整や改善が重要となり、それには相応のスキルや知識、経験が求められるので、広告代理店やWeb制作会社などの協力を仰ぐことをおすすめします。
ただし、広告代理店やWeb制作会社は、Web広告のプロではあっても、自社商品やサービスのプロではありません。そのため、広告配信を任せきりにしてしまうと、意図しなかったプロモーションをされてしまったり、狙っていたようなユーザー層を獲得できていないまま無駄な配信を続けてしまったり、最悪の場合、広告の内容から”炎上”して、企業価値を落とす…といった事態に陥る可能性があります。
専門的な領域である分、広告運用の内容がブラックボックス化してしまうと、本当に費用に応じた効果が出ているのかも見えにくく、自社にノウハウがたまりにくくなってしまいます。 限りある広告予算をどこに・どのくらいかけるかを正しく配分するためにも、丸投げしてはいけないのです。
Web広告の運用のために専門家の力を借りることは重要ですが、上記のようなデメリットを抑えるために、わからないことはすぐに質問できるように担当者と連携する、定期的に報告を受ける場を設ける、レポートは毎月欠かさず提出してもらうなど運用の体制もしっかり決めておきましょう。
アリウープでは、Webサイトの分析や調査を専門とするマーケティングチームのメンバーがお客様を担当し、アクセス解析や各種調査データをもとに、最適な配信媒体やキーワード選定を行い、運用のサポートをいたします。
豊富な経験を活かしてより効果を発揮する広告運用をお手伝いできますので、Web広告でお悩みの方はぜひご相談ください。