Blogブログ

ブログ
一覧へ戻る

プロジェクトを失敗に陥らせる3つの罠

「失敗学」という学問をご存知でしょうか。ある行為行動が失敗したとき、責任を追及するよりも、「なぜ失敗が起こったか」という原因に目を向け、解明していくことで、次に同じ失敗が起こることを防ぐというものです。「失敗は成功の母」ということわざにもあるように、失敗について学ぶということは、成功事例を学ぶことと同じくらい、場合によってはそれ以上に重要なものであると言えるでしょう。

今回は、アリウープがこれまでの経験から学んだ「プロジェクトを失敗に陥らせる罠」について紹介します。失敗を知ることで成功に近づくための参考にしてみてください。

罠1:多人数が関わることのデメリットがメリットを上回り…

「会社の総力を挙げて部署の垣根を超えたプロジェクトチームを作る!」
「広告代理店や制作会社など、複数の外部企業を招聘する!」

大規模プロジェクトの場合、多くの人の意見をさまざまな角度から募り、万全を期して進行していきたいと考え、このような意気込みで臨む企業も多くあります。たしかに関わる人数が増えれば、それだけ多様なアイディアが生まれるというメリットがあります。ただしその裏には、「指示系統を明確かつシンプルにしないと、アイディアや指示が入り乱れ、プロジェクトが混乱状態に陥る」というリスクも存在します。

複数の部署の人から異なる指示が出る、社内の力関係を誇示するために意見を覆す、成り行きでWebリテラシーの低い人物が責任者となる…。こうしたことが起こると、プロジェクトは失敗に陥ってしまいます。

そのため、(多人数が関わるプロジェクトに限りませんが)プロジェクトがスタートする際には、全体を俯瞰的に見通し、交通整理ができるプロジェクトマネージャー(PM)を擁立するのがベストです。

罠2:「スピード優先」が仇となり…

Webサイトの制作プロジェクトを進行する上で最も重要なのは「要件定義」をしっかりと行うことであると言えます。

要件定義では「プロジェクトの目標」「目標達成のためにどのような機能・企画を作るか」「誰が、どこまでを対応するか」「いつまでに完成させるのか」といったことを定めます。こうしたことを議論し、資料に落とし込み、関係者全員の合意を得るための作業であり、「プロジェクト全体の地図」を書いていくようなものです。

要件定義段階ではデザインなどは作らず、議論と資料作成が中心の地味な期間と言えなくもありません。「とにもかくにもサイトのイメージをつかみたい」「細かいところは後で決めよう」など、スピードを優先して要件定義を疎かにしてしまうと、ある程度進んだ段階で「これはできない」「この作業の担当者が誰なのか決めていなかった」といった抜け漏れが発生し、最悪の場合、プロジェクトを中断せざるをえない状況になってしまいます。

したがって、細部まで詰める労力を厭わず、初期段階でしっかりと要件定義を固めるようにしましょう。ただし、要件定義に希望を盛り込み過ぎてしまうと、いつまで経っても制作がスタートできないということにもなりますので、「要件定義はいつまでに終わらせる」ということもあらかじめ決めておいた方がよいでしょう。

罠3:「忙しいから」は免罪符にならず…

最後の、そしてプロジェクト全体を通して失敗の罠と言えるものが「コミュニケーションロス」です。

クライアント側も制作会社側も、多くの場合、1つのプロジェクトだけではなく、複数の業務をこなしながら日々仕事をしています。そのため、他案件が多忙になると、ついついメールの返事などが遅れてしまうこともあるでしょう。しかし、それが積み重なってしまうと、気づけばプロジェクト全体のスケジュールが遅れ、双方に不信感が募ってしまうこともあります。

コミュニケーションロスを避けるためには日々の意識も重要ですが、チャットツールや工程管理ツールを活用することで防げるものでもあります。Webに限らず、すべてのビジネスで一番重要なのはコミュニケーション。そう肝に銘じて、失敗の罠に陥らないように注意しましょう。

「指示系統の明確化」「初期段階の細部の詰め」「コミュニケーションロス」に気をつけたプロジェクト進行を!

いかがでしたか?

プロジェクトが失敗に陥る主な要因は「指示系統の明確化」「初期段階の細部の詰め」「コミュニケーションロス」の3つです。逆に言うと、ここさえしっかり押さえておけば円滑なプロジェクト進行が可能です。

アリウープはこれまでの経験を糧にして、より良いWebサイトを制作していくことを日々心がけています。プロジェクトを円滑に進めていきたいという方は、お気軽にご相談ください。

  • 古い記事

    わかったふりをしていませんか? Webマーケティング用語集 「ワイヤーフレーム」とは

  • ブログトップへ戻る
  • 新しい記事

    もっとアリウープを知ってもらおうプロジェクト!第二弾 〜スタッフ紹介はじめました!〜